遂に本領を発揮した虎の本格派エース
・2024年成績
25試合 167.2イニング 防御率1.83 奪三振137 WHIP1.06 4完投 3完封
(太字はリーグ最高)
・2024年度タイトルなど
セ・パ交流戦 優秀選手賞、オールスター
パワナンバー:10000 10742 25324
今回は、シーズン序盤に打線が苦しむ中連敗ストッパーとしてチームを支え、キャリアハイの13勝に加え4完投、3完封を記録した本格派エース、才木浩人の2024年シーズンバージョンです。
2016年のドラフト3位として阪神に入団した才木は、プロ1年目に初登板を果たすと2018年には14試合に先発し初勝利を記録するなど経験を重ねます。
しかし2019年5月に右肘の違和感を訴えると以降は治療とリハビリに専念、このシーズンは1軍では3登板に終わります。
2020年も1軍での登板は無く、11月にトミー・ジョン手術及び右肘関節鏡視下骨膜切除術を受け、12月に育成契約に。
2021年はリハビリに専念、2022年2月の練習試合で復帰するとその後2軍で好投、球速も150キロを記録するなど順調な回復を見せ、5月4日に支配下登録に復帰しました。そして7月3日中日戦で実に1148日ぶりに1軍で先発すると、5イニング無失点で復帰戦で勝利投手に、地元神戸から駆けつけた両親も見守る中でのヒーローインタビューでは涙ながらに支えてくれた人々への感謝を語りました。
2023年はWBC日本代表との強化試合で大谷翔平に決め球のフォークをバックスクリーンまで運ばれ、ロッカーでかなり悔しがる様子も(この負けず嫌いも才木の良いところ)。4度の登録抹消もあり規定投球回には届きませんでしたが、19試合で8勝5敗1ホールド、防御率1.82を記録し阪神のリーグ制覇に貢献、日本シリーズでも好投し日本一にも貢献しました。
2024年は開幕から好調で、交流戦では3試合で防御率0.38を記録し優秀選手賞を受賞、自身初の規定投球回到達と二桁勝利を達成、セ・リーグ最多となる4完投3完封を記録し、更に6度の連敗ストップを記録するなど苦しいチーム状況でも頼れるエースに成長しました。
【豆知識】
・中学3年の冬に地元で行われた野球教室の際に、能見篤史さんから「投球フォームが綺麗」と褒められた。また、私立高校から入学の誘いが無く公立高校を受験する事を伝えると「この先に見返してやればいいんだ、スカウトに言っておくよ」と励まされた。
・公立の須磨翔風高校出身で、当時から12球団やMLBのスカウトに注目されていた一方、クラスでは学級委員長を務めていたとか。
・ヒーローインタビューが面白い。受け答えが良い意味で軽く、笑いを誘う場面も多い。プレミア12でのヒーローインタビューでの真面目な受け答えを見て驚きましたし、違和感が凄かったです。
査定
与四球率2.04、死球0、暴投4
・スタミナ A82
25先発で167.2イニング、1試合平均投球回6.69、完投4、完封3
・スライダー4
スライダー被打率.230、投球割合23.5%
・スローカーブ1
カーブ被打率.226、投球割合6.6%。
・フォーク5
フォーク被打率.168、投球割合19.5%
・対ピンチC
被打率.226に対し、得点圏被打率は.197
・打たれ強さB
・ノビC
ストレート被打率.250、空振率7.21%
・キレ◯
変化球合計被打率.199
・逃げ球
被本塁打率0.21
・奪三振
奪三振率7.35
・打球反応◯
デフォルト。
・球持ち◯
デフォルト。
・要所◯
2024年9月22日の首位巨人との大一番の試合、6回にノーアウト満塁の大ピンチを迎えるが見事に無失点で切り抜けた。
・フライボールピッチャー
フライ率40.9%、GO/AO 0.70
・調子安定
QS率80.00%
ひとこと
契約更改では将来的なメジャー挑戦の希望を伝えたと報じられた才木。高校時代からMLBのスカウトに注目されていた事もあり、確かに現在の阪神では最もメジャーに近い選手だと思います。
素質は間違いない選手なので、誰も文句を言えないくらいの成績を残してメジャーに挑戦して欲しいですね。僕を含め多くの阪神ファンは寂しくなると思いますが…